二次障害になってほしくない
自分自身が過去に味わった壁を、目の前の子たちに経験させたくない。
そんな思いから、障がいを持っている子への学習支援をはじめたのが、
8年前の4月のこと。
私自身、注意欠陥多動性障害と診断を受けている身であり、
幼い頃の多弁と多動な特性が、自分自身の中で「おかしい」と感じていた矢先に出された診断だった。
中学2年生のとき、理科の実験室で何度も水道の蛇口を確認して、
「水は出ないと思うけど・・・気になってしまう!」
という気持ちが何度も何度も起こり、生活に支障をきたしていました。
周囲の人たちからは、わけがわからない行動に見えたと思う。
病院に行っても、原因不明。
人の気持ちを読むことが下手で、失言をしてしまい後悔したことが何度もあった。
一つ一つ分けて考えることが大切
物事を一気に行うことが苦手な自分の特性に気づきはじめたころ、
一つずつ焦らずに、シンプルに物事ができるように訓練しました。
・メモをとる。
・自分自身が読める字で書く。
・スケジュール帳に予定を書く。
・毎朝、スケジュール帳をあける。
・日記をつける。
等々。
一つ一つの事柄を3週間かけて訓練して、次のステップへ行く。
そして、なんとか社会生活をギリギリ送れるようになると、
変な自信がついて、調子にのる。
ここが、注意するところ。
調子にのって、波が上昇したときにショックな出来事が起きると、
二次障害を起こす。
そして、薬物治療をしていると、いつの間にか体重が50kg増え、
110kg台になったときは、外出することさえできなくなり、
思考停止してしまう。
そこから、どう外に出るといいのか
とりあえず、公園に行く。
自転車に乗る。
「無意識の行動の後に、理性が働いて嘘のような理由をつけて行動を止める」
ことが、その時は強くわかっていたから、
とりあえず「行動」
そうすると、二次障害の症状が徐々に消えていき、
お薬の服用が減っていく。
注)主治医とよく相談してお薬の調整をしてくださいね。
そうすると体重が減少し、身体が動きやすくなり、
生活行動ができるようになり、仕事もできるようになる。
社会に出れば、理不尽だらけ
大人になれば、理不尽なことに当たるのはよくあること。
人間なんだから(笑)
ただ、二次障害を患った時のつらさを目の前の子に味わってほしくない。
それは、今という安全で便利な世の中になったからこそ、
より才能の翼を広げてほしいから。
そんな思いで、学習支援に臨んでいる私なのです。
人は一人では生きていくことはできない。
過去なんてどうでもいい。
今を生きること。
ただ、それだけ。
まなひろ 代表 木村裕之
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