「書く」領域で困難さがある中学生への学習支援について
当法人を利用している生徒の中に「書く」領域で困難さを感じている子どもたちがいる。
- 視覚と聴覚は優位
- 筆記を通して、アウトプットすることが苦手
上記のような特性を持っている子に、以前は学校で配布されている問題集をコツコツさせて解かせることをしていたが、ある時から口頭試問形式で、問題を出して答えてもらうような形で、教科学習することにしました。
すると、今まで「できない」と本人が感じていた教科が「できる」という気持ちを抱いて取りかかるようになり、社会・理科の定期テストで90点台を維持するようになりました。以前は40点を採ることさえ難しかったのに。
生徒本人が学校生活等を送る上で興味を持っていることや、行動特性を知る必要がある。
どうしても「勉強ができない」と知ると、本屋さんで問題集を購入して安心してしまうご家庭が多い。
もしかしたらほとんどの塾では、同じように「テキスト」を購入して、宿題を繰り返すのが一般的なのかもしれない。
「書く」領域で困難さがある子にとっては、そもそも、学校で板書をとるのも、問題集を解くことも、大きな隔たりになっているのは、冷静に考えればわかることである。
ただ、視覚や聴覚が優位であるのならば、紙を使わずに、対話で学習するとスムーズにいくことが多いような気がする。
では、「テスト本番で書くことができないのでは?」と、思うが、配慮していただける学校では筆記テストではない配慮をお願いすることはできる。
ただ、それができなくても、「アウトプットしたくてたまらない」状況になると、筆記テストがいつの間にかできてしまうケースもある。
もしかしたら、「アウトプットしたくてたまらない」感覚が、書くことができないという隔たりを壊してしまうのかもしれない。
学習支援を行うにあたって、一人一人に合わせ、カスタマイズをするのは当然のことだと思いますが、もし、上記のような困難さがある子がいましたら、挑戦してみるといいかもしれない。
ご参考までに。
文責 木村裕之
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